
「ベースアップをしたいが、利益が安定しない」
「社員に利益意識を持たせたいが、どう伝えればいいのか分からない」
このような悩みを抱えている中小企業の社長は少なくありません。
多くの経営者が、営業利益を増やすために次のような施策を考えます。
- 売価を上げる
- 原価を下げる
- 販売数量を増やす
もちろん、どれも重要な経営テーマです。
しかし実は、営業利益を増やす最大のコツは別のところにあります。
それは、
営業利益を「社長のためのテーマ」にしないことです。
そして、
営業利益を「社員の共通目標」にすること。
この違いが、企業の業績を大きく分ける分岐点になります。
この記事では、
営業利益を伸ばす会社が実践している「社員を巻き込む利益経営の仕組み」について、
社労士の視点からわかりやすく解説します。
営業利益を増やす最大のコツは「社員の共通目標」にすること
営業利益を伸ばす会社には、共通点があります。
それは、
営業利益が「社長の目標」ではなく「社員の共通目標」になっていることです。
多くの会社では、営業利益は次のように扱われます。
- 社長が考える数字
- 経営会議だけの話
- 現場には関係ないテーマ
この状態では、社員の行動は変わりません。
なぜなら社員にとって営業利益は、
「会社の都合の数字」
にしか見えないからです。
しかし、営業利益が自分の未来とつながる数字になったとき、社員の行動は大きく変わります。
なぜ社長が営業利益を語っても社員は動かないのか
ある会社で、社長が次のように宣言しました。
「来年もベースアップを目指す。そのために営業利益を増やす」
これは、非常に正しい経営判断です。
しかし社内の空気は静まりました。
理由はシンプルです。
社員にとっては、
「会社の論理」
に聞こえてしまうからです。
社員は決して利益を否定しているわけではありません。
ただ、
- 自分とどう関係があるのか
- なぜ営業利益が必要なのか
- どうすれば利益が増えるのか
が腹落ちしていないのです。
そのため、社長がどれだけ正しいことを言っても、現場の行動は変わりません。
営業利益の意識を変える「質問型マネジメント」
利益意識を社員に持たせる方法として効果的なのが、
「説明する」のではなく「考えてもらう」方法です。
例えば、次のような質問をします。
まず、
「従業員から選ばれる会社とはどんな会社でしょうか?」
多くの社員は、
「労働条件がいい会社」
と答えます。
では、
「労働条件がいい会社とは?」
と聞くと、
「給料が高い」「労働時間が短い」
という答えが出ます。
さらに続けます。
「では、給料を上げるためには何が必要でしょうか?」
ここで初めて、
- 粗利を増やす必要がある
- 営業利益が必要になる
という結論に社員自身がたどり着きます。
この瞬間、営業利益は会社の数字 → 自分の未来に変わります。
なぜ「質問」で会社の空気が変わるのか
人には次の特徴があります。
人は言われたことには従いにくい。しかし、自分で考えたことには従いやすい。
そのため、利益教育では
- テキストを読む
- 質問する
- 自分の言葉で答える
という順番が重要になります。
このプロセスを通じて、社員は次のことを理解します。
- 売価が利益を左右する
- 原価管理が重要
- ムダなコストが利益を減らす
- 営業利益が給与原資になる
つまり、利益が
経営者の話ではなく「自分の仕事」になる
のです。
意識が変わると、会社の数字が変わる
実際にこの考え方を導入した企業では、次のような変化が起こりました。
- 売価の見直しが進んだ
- 原価管理が整理された
- 無駄なコストが削減された
そして結果として、
営業利益が大きく改善しました。
しかし、最初に変わったのは数字ではありません。
変わったのは、
会社の「空気」
です。
社員が、
「営業利益を増やす」
という共通目標を持った瞬間から、行動が変わり始めたのです。
社長がよく誤解していること
営業利益の教育について、経営者がよく勘違いしてしまうポイントがあります。
誤解①
「利益の話をすると社員のモチベーションが下がる」
実際は逆です。
利益が
- 給与
- 賞与
- 働きやすさ
につながると理解できると、社員のモチベーションはむしろ上がります。
誤解②
「利益は経営者だけが考えればいい」
利益は現場の行動で決まります。
- 値引き
- 仕入れ
- 作業効率
これらすべてが営業利益に直結しています。
そのため、現場が理解しないと利益は改善しません。
誤解③
「数字を見せれば理解する」
多くの会社は
- 決算書を配る
- 数字を説明する
だけで終わります。
しかし社員は
決算書を読めません。
だからこそ、
理解するための「型」と「教育」が必要なのです。
もしこの仕組みがないと会社はどうなるのか
営業利益の共通目標がない会社では、次の問題が起きます。
- 目先の売上重視の値引きが増える
- 原価管理が甘くなる
- コスト意識が低い
- 残業が増える
その結果、
利益が出ない会社体質になります。
さらに危険なのは、
- ベースアップができない
- 賞与が出せない
- 人材採用が難しくなる
という悪循環です。
最終的には、
社員トラブルや離職増加
にもつながる可能性があります。
社長が確認すべき「営業利益のチェックリスト」
ぜひ、次のポイントを確認してみてください。
御社では、
- 営業利益が社員の共通目標になっている
- 社員が営業利益の意味を理解している
- 利益と給与の関係を説明できている
- 社員教育のためのテキストがある
- 利益意識を作る「質問の型」がある
もし1つでも不安があれば、
利益教育の仕組みを整える余地があります。
社労士が支援できる「利益経営の仕組みづくり」
私たち社労士は、単に労務手続きを行うだけではありません。
会社の利益体質を作る仕組みづくりも支援しています。
例えば次のようなサポートです。
制度対応の要点整理
利益教育や賃金制度と営業利益の関係を整理し、経営方針と人事制度を連動させます。
社内向け説明資料の作成
社員が理解できる形で、利益構造や給与との関係をまとめた資料を作成します。
就業規則改訂
評価制度・賃金制度を営業利益と連動させる形で整備します。
社長の負担削減
制度設計・説明資料・運用ルールまで、社労士チームが一括で支援します。
つまり、
社長が一人で悩む必要はありません。
仕組みづくりから運用まで、丸ごとサポートします。
無料オンライン相談のご案内
もし社長が今、
- 営業利益がなかなか伸びない
- 社員の利益意識を高めたい
- ベースアップできる会社にしたい
- 利益と人事制度を連動させたい
このような不安を感じているなら、
無料オンライン相談をご活用ください。
この相談では、90分で次のことを整理します。
- 制度の理解
- 会社のリスク診断
- 実務手順の設計
- 規程の改訂ポイント
そして、
「その会社専用の対応方針」
をお伝えします。
社長が抱えている悩みを、そのままご相談ください。
ロームのこれまでのノウハウと知識に、常に最新の情報を取り入れアップデートし続けている特定社会保険労務士を含む社労士チームが、最適解をご提案します。






