2026.03.06

【営業利益5倍の実例】中小製造業が実践した“労働条件改善”と営業利益向上の関係|社労士が解説する利益体質の作り方

営業利益が伸びない…」
人件費を上げたいが原資がない…」
「若手が定着しない…」

そんな不安を抱えていませんか?

実は、社員15名規模の製造業で営業利益が5倍になった会社があります。

しかも、最初に取り組んだのは「売上拡大」でも「コスト削減」でもありませんでした。

取り組んだのは――

“労働条件のいい会社を作る”という経営方針の明確化です。

「利益」と「労働条件改善」「働きがい」「人間関係改善」は別物ではありません。

むしろ、営業利益こそが人材定着・賃上げ・設備投資の原資です。

この記事では、

  • 営業利益が5倍になった会社の最初の一歩
  • 中小企業経営者が誤解しやすいポイント
  • 利益体質を作るための具体策(利益感度分析
  • 労働条件改善営業利益の本当の関係

を、社労士の視点から詳しく解説します。

読まずにいると、

「利益を出せない → 人が辞める → さらに利益が出ない」という負のスパイラルに入る可能性もあります。

営業利益が5倍になった製造業の最初の一歩

その会社(社員15名規模・製造業)が最初に取り組んだのは、

  • 労働条件のいい会社を作る
  • 働きがいのある会社を作る
  • 人間関係のいい会社を作る

という“理念の共有”でした。

外部講師が何度も何度も問いかけました。

「そのために必要なのは何ですか?」

ここが転機でした。

労働条件改善に必要なのは“営業利益”

給料を上げる。
設備を更新する。
福利厚生を整える。
人材育成に投資する。

これらに共通するものは何でしょうか?

答えは明確です。

営業利益です。

営業利益とは、本業で生み出した利益。会社が自力で稼ぐ力の象徴です。

営業利益が増えなければ、

  • ベースアップ
  • 賞与増額
  • 教育投資

どれも継続できません。

つまり、営業利益の向上=労働条件改善原資確保なのです。

なぜ「利益を増やそう」では社員は動かないのか

多くの社長がやってしまうのが、

利益を増やせ」
「売上を上げろ」

というトップダウン型の指示です。

しかし、社員からすると、

「それって社長のためでは?」

と感じてしまうことがあります。

一方で、

「いい会社を作ろう」
「働きがいのある会社を目指そう」

から入ると空気が変わります。

営業利益は、社長のためではなく、自分たちの未来のための数字だと理解できるからです。

ここが分かれ道です。

次のステップは「利益感度分析」

理念が共有された後に取り組んだのが、利益感度分析です。

たとえば、

  • 売価が1%上がると営業利益は何%増えるか
  • 原価が1%下がるとどう変わるか
  • 人件費率が1%変動すると影響は?

この「見える化」により、社員が数字を自分ごと化しました。

感覚ではなく、数値で理解する。これが営業利益5倍の土台になりました。

よくある誤解(社長が陥りやすい3つの思い込み)

誤解① 利益はあとからついてくる

理念だけでは資金は増えません。

営業利益という裏付けがなければ、理想は継続できません。

誤解② 人件費はコストだから抑えるべき

人件費は「投資」にもなります。

利益構造を理解せずに抑制すると、定着率悪化→採用コスト増という逆効果が起きます。

誤解③ 労働条件改善は売上が増えてから

です。

利益構造を整理しないまま売上だけ伸ばすと、忙しいのに儲からない会社になります。

失敗するとどうなるか

営業利益の構造を理解せずに経営すると、次のようなリスクがあります。

  • 賃上げ要請に応えられず従業員トラブル
  • 残業代未払い問題
  • 就業規則未整備による労務トラブル
  • 退職者増加による生産性低下

特に近年は、労働関連法改正や賃上げ圧力が強まっています。

営業利益を軽視すると、労務リスクが一気に顕在化する時代です。

会社としてのチェックリスト

御社はどうでしょうか?

  • 「どんな会社を作りたいか」を社員と共有していますか?
  • 営業利益の意味を社員に説明できますか?
  • 利益感度分析を行っていますか?
  • 人件費率営業利益率の関係を把握していますか?
  • 労働条件改善原資を数値で示せますか?
  • 就業規則は現状に合っていますか?

一つでも曖昧なら、見直しが必要です。

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